麻子先生の内緒悩み相談室 第3回

「ありがとう」を自然に言うためには

相談者(S):結婚10年目の主婦です。夫婦の関係を良好に保つためには感謝の気持ちを持つことが大切とよくいわれます。感謝はしているのですが、なかなか言葉に出して言えません。

麻子先生(A):感謝の気持ちはあっても、言葉に出さないという人が多いようです。なぜなのでしょうか?ご主人からもあなたへの日々の家事に対する感謝の気持ちがないのでしょうか?そうなると、きっと気持ちもどんどん冷めていき、不満を抱くばかりでしょう。どうせ相手に感謝されていないのだから、私だけ言うのはいやだからと意地を張ってしまい「ありがとう」が言えなくなってしまいます。

S:はい、日々の家事に対するねぎらいの言葉は主人から全くありません。

A:ご主人とこのことについてお話をしたことはありますか?お互い尊重しあうという意味、そしてお互いをいたわるココロを忘れないためにもお互いの胸の内を話すことは大切です。どうせ話しても理解されないと決めつけずに、お互いへの感謝の気持ちを取り戻すという意味でも「ありがとう」と言葉で表現してほしいとお話をすることが第一歩だと思います。その時に自分も言うようにすると話しましょう。

S:他人には小さな行為に対してでも素直に「ありがとう」が言えるのに、身内に対してはどうして言えなくなってしまうのでしょうか。

A:身内は他人と違って、自分にとって一番近い存在でもあります。だからこそ本当は一番に感謝の気持ちを表現するのがいいのでしょうが、身内だからこそ相手の存在を当たり前だと思い、言えなくなってくるのでしょう。特に長年連れ添っている夫婦であれば、ありがたいと思っていることを当然相手は分かっているだろうという勝手な推測でやり取りされている場合もあります。

S:とってつけたようではなく、自然に「ありがとう」を言うにはどうしたらいいでしょうか?

A:冷めた気持ちでは自然に「ありがとう」とは言えないと思います。気持ちに余裕があり、相手に対してココロから感謝の気持ちを持ってはじめて自然に言えるでしょう。まずは相手とお話をしてお互いの役割を理解し直し、改めていたわるココロを持ち直すことで、自然に「ありがとう」と言えるようになるでしょう。

<保市麻子カウンセラー>Asako Hoichi, NCC, LCPC
Mindful Professional Counseling
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