麻子先生の内緒悩み相談室 第21回

不安の対処法

相談者(S)::20代女性です。私はかなり心配性です。いわゆるゆとり世代といわれますが、将来のことを考えるとかなり不安に感じます。常々年金はもらえないと聞かされ、親世代と同じ生活水準を保つことは難しいと考えています。そのためか、何をしていても安心できず、心配ばかりしてしまいます。この不安とどう付き合っていったらいいのでしょうか?

麻子先生(A):心配性さんなんですね!でも不安定な将来だからこそ、色々と考えたら心配になり不安にもなります。私も含めてそういう人が多いのではないでしょうか。でも、不安というのはまだ何も起こっていない先のことを必要以上に考えすぎることです。これがいくら自分の勝手な「推測」だとしても、気が付いたらこのような推測が自分の中で「現実」として話をしていることが多いのではないでしょうか?推測と事実は全く違います。

S:確かに今はまだ起こってもいないことに不安になり
ます。

A:心配ばかりしていると、現在目の前で起こっていることや経験していることをスルーしてしまい、今の瞬間を大事にできなくなってしまいます。「マインドフルネス」という言葉が最近日本でも取り上げられていますが、これは「瞬間を大事に生きる、瞬間に集中する」という意味です。これは簡単そうで結構難しいスキルなのですが、マインドフルネスのスキルを習得することで、今まで気が付かなかったことに気づき、物事を客観的に見る力が必然的につきます。そして先のことを心配するのが少なくなり
ます。

マインドフルネスのスキルには練習が必要です。一つそのスキルをアドバイスするとしたら、不安を感じている時やネガティブな思考を抱えている瞬間を日頃からを認識する練習をしてみましょう。そして不安からくる推測の思考を「推測と事実は違うんだ!」と言い聞かせ、認識して区別する練習をしてみましょう。

日頃から感情そして思考の認識をするは自分の不安と上手に向き合うことでもあります。瞬間を大事に、今を生きるというマインドを持つことで、不安と向き合うことが少しずつ苦痛ではなくなると思います。

<保市麻子カウンセラー>Asako Hoichi, NCC, LCPC
Mindful Professional Counseling
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