プリスクールで学ぶこと
今年も秋になって3歳、4歳の子供たちがプリスクールに入園してきました。中にはデイケアで親から離れた経験のある子もいますが、多くの子供たちは、初めてお父さん、お母さんなしで、他人の中で一日の何時間かを過ごすということになります。親としても、初めて子供を「学校」という仕組みに送るのですから、何を期待すればいいのか、何が普通で何がそうでないのか、戸惑うことも多いと思います。そこで、プリスクールで子供が5歳ぐらいまでに何を学べばいいのか、幾つか挙げていきたいと思います。
•自分と他の人との距離感を理解する。
•自分の手足を(年齢相応に)思うように動かせる。
•手先を(年齢相応に)思うように使える。(はさみ、マーカー、スプーン、パズルなど)
•自分で(年齢相応の)身の回りのケアができる。(トイレ、手洗い、靴や洋服の着替え、食事)
•順番を待てる。
•言いたいことを言葉を使って表現できる。(何語でも構いません)
•物には名前があるということを理解する。友達の名前を 覚える。
•言葉は、文字を使って表記できるということを理解する。
•口で言う数と量と数字を一致しようとする。
•一日の中で大まかな時間の概念を理解する(例:お昼を食べたら、お昼寝の時間)
3歳になったばかりの子供は、もちろん全てできなくても大丈夫です。また、子供によって個人差もたくさんあります。焦ってトレーニングをしたりする必要もありません。ただ、それぞれの子供が成長の過程で今どの辺りにいるのか、時々チェックをして上げるのもいいと思います。
<アブラモフ 羊子>
京都生まれの京都育ち、同志社大学卒業。Concordia University 幼児教育学修士。2000年Golden Apple Award Finalist。2001年Kohl/McCormick Early Childhood Teaching Award受賞。現在モンテッソーリ・ランゲージ・アカデミーでDirectorを務める。バイリンガル教育のプロフェショナル。