内科医をやっていると、体の元気や健康を保つには何をすべきか、という質問を多くの方から聞かれます。よく食べて、よく体を動かして、よく寝て、規則正しい生活を送ること、良好な人間関係を築くこと、などが挙げられます。食事の時間と割合の2つによって集中力や仕事の効率が決まるのです。
3食きちんと食べる、というのは昔から知られている食事の食べ方。最近栄養士が薦める食べ方は一日5食。大きく3回というよりもスナック程度の量の食事を5回に分けて胃が膨張しない程度に食べる、ということから始まりました。理想の食事には三大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質)が入っています。タンパク質は4時間、炭水化物は2〜4時間、脂質は6〜12時間、体内の血糖値を保つ効果があります。そのため三大栄養素のバランスによりお腹が空く時間が異なってきます。脂質が多い食事、例えば夕食は12時間食べずにいても血糖値は簡単に下がらないのです。これは年齢、筋力、性別、家族歴や運動量にも影響されます。理想なパターンは朝昼晩の3食に、三大栄養素(しかも植物性と動物性)をそれぞれ食べることです。これも午前9時から午後5時勤務の方ですと午前7時、午後12時、午後7時のパターンが理想でしょう。
ここでよくあるパターンをご紹介しましょう。
①10時、13時、22時
②12時、19時
③6時、12時、16時、22時
④6時、10時、14時、18時、22時
①のパターンはよくある朝抜きタイプです。朝お腹が空かないので朝の仕事がひと段落した時点でお腹が空き、お菓子や軽食を食べ、そして昼食は外食、夜残業が終わるまで食べない、という忙しい人によくあるパターンで、一番注意していただきたいのは昼と夜の栄養素です。初回の食事には甘いものよりも野菜や果物、ドライフルーツ、もしくは植物性のタンパク質か脂質が多いナッツや豆系のスナックが良いでしょう。昼の食事は多めに取り、夜の食事はバランス良い軽食にすると効率が
良く、体への負担が減ります。
②のパターンは1日2食タイプ。運動もなし、糖尿病タイプにはいいパターンですが、糖尿病でない人はいずれ糖尿病になりやすいパターンです。両方とも前菜、メイン、デザートと三大栄養素はもちろん、余分なカロリーも取りがちなパターンです。このパターンの方は食後、軽いウォーキングやコーヒーを飲んで食後の睡魔を飛ばしましょう。
③のパターンは3食プラス午後のおやつのパターンです。昼食から夕食の間が長すぎるので午後の遅い時間の血糖値を上げることによって集中力を維持できます。オススメはナッツやお豆が入ったスナックをほんのちょっとです。水分補給も注意しましょう。
④のパターンは4時間おきに食べる食べ方です。生まれたばかりの赤ちゃんのパターンなのですがベジタリアンの方や少食タイプの方にオススメな食べ方です。回数が多い分、カロリーを多めに取ってしまいがちになるので、1回分の献立の1/2ぐらいを目安にしていただきたいですね。
毎日の食生活のパターンを見直すことによって同じ仕事や同じ運動量でも集中力が増して仕事の効率が上がり、ストレスを減らしながら生活ができるようになることを願います。
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