JETRO(Japan External Trade Organization)は9月26日(火)、The School of the Art Institute of Chicagoにて日本酒のテイスティングイベントを開催した。
22社の酒造メーカーやディストリビューターが一堂に会し、各社自慢の日本酒を紹介し、テイスティングを行った。中でも目を引いたのがケグの生酒サーバーを紹介していた、たなか屋(兵庫県)。出来たての日本酒の味と鮮度を長く楽しめるよう開発されたもので、開封時と変わらない風味を1年ほど保つことができるため、気軽にバイザグラスでの提供が可能。既に海外進出を果たしており、香港やパリに取り扱い店舗がある。社長の田中 泰樹氏は「アメリカにはまだ未上陸だが、ぜひシカゴのレストランやバーに進出したい。赤身肉のステーキとの相性も抜群。きっとアメリカでも気に入ってもらえると思う」と語った。
他にも神戸酒類販売(兵庫県)が紹介していた、凍らせてデザートとして楽しめるゆず・梅味の酒ソルベなど変わり種もあり、バラエティーに富んだ日本酒が紹介されていた。
また同イベントでは、ワインと日本酒ソムリエの資格を持ち、アメリカで数少ない日本酒の権威として活躍するPaul Tanguay氏と、きき酒師の資格や酒サムライの称号を獲得し、有名雑誌や新聞にも取り上げられているChris Johnson氏による、日本酒についてのセミナーも行われた。
日本酒の原料、使用される麹の種類、純米酒・吟醸・大吟醸の製法の違い等、セミナー内容は大変興味深く、参加者はメモを取りながら真剣に耳を傾けていた。セミナーの中ではチーズと日本酒のペアリングの紹介もあり、例えばにごり酒にはブルーチーズなど、日本酒の種類によってオススメのチーズが提供され、参加者は日本酒それぞれの味の違いやチーズとの相性を思い思いに楽しんでいた。




文・写真:神戸恭子