国際社会が進んでいる中、日本の学校ではグローバルな舞台で活躍できる人材の育成を進めています。海外で暮らす子どもたちは、その資質を修得していると言っても良いでしょう。日本に帰国してからも、その資質を維持し向上させるためには、グローバル化を推進している学校に進学することも選択肢の一つとなります。
グローバル化を推進している高校として、文部科学省が指定するスーパーグローバルハイスクール(SGH)があります。語学力だけでなく、社会の課題に対する関心や教養、コミュニケーション能力、問題解決能力などを身につけたグローバルリーダーの育成を目指しています。指定校は研究開発学校となり、現行教育課程に依らない独自の課程を編成し、実施できます。また、グローバルリーダー育成に向けた教育の開発・実践に取り組む「SGHアソシエイト」として選定された学校もあります。
一方、日本国外の大学との連携などを通じて、徹底した国際化を進めて、世界レベルの教育研究を行う「グローバル大学」があります。指定校は37校で、大学教育のグローバル化を進めて、日本の大学の国際競争力の向上を図り、グローバルな舞台で活躍できる人材の育成を目的にしています。また、グローバル大学は次の2種類の型に分かれます。一つは「トップ型」です。世界大学ランキングのトップ100を狙う実力がある、世界レベルの研究を行う大学で、計13校あります。もう一つは計24校ある「グローバル化牽引型」です。これまでの実績を基に新たな取り組みに挑戦する大学になります。SGH指定校とアソシエイト校やグローバル大学の詳細は、文部科学省のウェブサイト(www.mext.go.jp)にて確認することが可能です。

《執筆者》
丹羽 筆人(名古屋国際中学校・高等学校 アドミッションオフィサー北米地域担当 )河合塾での指導経験を経て、米国ではCA・NY・NJ・MI州の補習校・学習塾にて指導。現在はサンディエゴ補習授業校教務主任。代表を務める「米日教育交流協議会」では、日本語・日本文化体験学習「サマーキャンプ in ぎふ」を実施。他に、河合塾北米事務所アドバイザー。
●お問い合わせ先: nihs@ujeec.org(名古屋国際中高)