日本一の急勾配ケーブルカー、自然美、甘酒を満喫!
高尾山は東京都八王子市にある標高599mの山、都心からわずか1時間だ。「年間の登山者数は約260万人を超え、世界一の登山者数を誇る」とWikipediaにある。明治の森高尾国定公園に指定され、ケーブルカーに乗れば日本一の急勾配を走る車窓に流れ過ぎる四季折々の大自然は迫力満点、忘れ得ぬ光景となろう。6つの自然研究路やいくつもの登山コースがあるが、表参道コースの「1号路」には薬王院をはじめ、タコ杉やスギ並木等があり、「高尾山の自然」がテーマの、山頂までのメイン・コースだ。
在米日本人が読む情報誌、Weekly J-Angle(現在ANGLE info)に夫婦で旅行記『地球千鳥足』を書き、その記事111か国274話から約50か国60話ほどに精選、最近幻冬舎から出版したが、そのJ-Angleの編集者、忍さんが最近東京へ来られた。忍さんは関西在住ご母堂の病気見舞いに来日されたのだが、東京まで我々夫婦に会いに来てくださったのだ。過去11年間、毎月シカゴの新聞社に原稿を送信し、編集でお世話になってきた仲だ。「楽しい一日を!」と、ご要望の高尾山へ出かけた。高尾山は筆者の子供たちが小学校の頃一緒に登山して以来なので数十年ぶり。リフトやケーブルカーがあるので軽装でも大丈夫だが、きれいな空気と絶景を楽しむハイキングも本格登山も楽しめる。我々はケーブルカーに乗ったが、あっという間に終点高尾山駅に着いた。終点の駅から薬王院有喜寺祈祷殿まで結構歩くが、パンフレットには上り100分、下り80分とある。参道のスギ並木は八王子八十八景に選ばれているそうだが、道中の大自然全てが美しく懐かしかった。高尾山は古くから修験道、修験僧の霊山とされ、 高尾山薬王院は真言宗智山派の大本山、会社の社員訓練のための修行体験合宿も出来る。薬王院有喜寺祈祷殿で、忍さんはご病気のお母様のために、筆者もこれまた持病のある娘のために祈願したので、「高尾山に行きたい」と言った忍さんのアイデアに感謝した。が、すらりとSlenderで脚長な忍さんに歩幅を合わせるのは大変“好い?”運動で、最後にケーブルカー近くのお茶屋さんで楽しんだ甘酒が一段と美味しく味わえた。
このように高尾山は身体の鍛錬にも修業にも、はたまた家族登山の楽しさも、と、多様な目的を満たす山だ。アメリカ在住の皆様、ご来日の折にはご連絡あれ!ご案内致します。

文・写真/小川彩子
筆者プロフィール
<小川律昭(おがわただあき)> 86歳
地球漫歩自悠人。「変化こそわが人生」をモットーとし、「加齢と老化は別」を信条とし、好奇心を武器に世界を駈け巡るアクティブ・シニア。オハイオ州シンシナティと東京、国立市に居所を持つ。在職中はケミカルエンジニア。生きがいはバックパックの旅と油絵。著書は「還暦からのニッポン脱出」「デートは地球の裏側で!夫婦で創る異文化の旅」。
<小川彩子(おがわあやこ)>80歳
教育学博士。グローバル教育者。エッセイスト。30歳の自己変革、50歳過ぎての米国大学院博士過程や英・和文の著書による多文化共生促進活動は泣き笑い挑戦人生。「挑戦に適齢期なし」を信念とし、地球探訪と講演・発表の日々。著書は「Still Waters Run Deep (Part 1) (Part 2)」「突然炎のごとく」「Across the Milky Way: 流るる月も心して」ほか。
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