【第98回】帰国生の注目を集める学校は?

 日本では、中学生の約90%が公立校に在籍しています。しかし、近年では中高一貫校化や高校の中学併設が進み、首都圏のみならず、地方都市でも私立中学や国公立の中高一貫校への進学者が増加傾向にあります。帰国生の場合は、約40%の生徒が国立や私立の中学に進学しています。
 国立校や私立校は中高一貫や高校併設であることが多いので高校受験の心配がなく、大学受験の指導や英語教育、海外研修の制度が充実している、帰国生に対するサポートがきめ細かい、最新の設備・施設があるなどの特色のある学校も目立ちます。授業料などの学費は無償ではありませんが、費用対効果が十分期待できるからでしょう。
 以下に、帰国生を受け入れている中学校及び中等教育学校を全生徒数に占める帰国生の比率が10%以上の学校を比率の高い順にまとめました。帰国生の占有率が高いことが、帰国生にとって良い学校ということとも言えませんが、これらの学校には、進学実績が高い学校や、有名大学を併設している学校、英語力の高い生徒を集めている学校などの特長を持った学校が目立ちます。また、中等教育学校も帰国生の注目を集めていることも分かります。

《執筆者》

丹羽 筆人(名古屋国際中学校・高等学校 アドミッションオフィサー北米地域担当 )河合塾での指導経験を経て、米国ではCA・NY・NJ・MI州の補習校・学習塾にて指導。現在はサンディエゴ補習授業校教務主任。代表を務める「米日教育交流協議会」では、日本語・日本文化体験学習「サマーキャンプ in ぎふ」を実施。他に、河合塾北米事務所アドバイザー。

●お問い合わせ先: nihs@ujeec.org(名古屋国際中高)