初アメリカ進出!ボールペン画家 橋本薫展

ボールペンと紙で世界各地を妄想する「薫画伯」

展示・販売・制作を行いながら、世界各地で活躍しているボールペン画家・橋本薫さん。ファンの方には「薫画伯」と親しまれて呼ばれている。薫画伯展が紀伊國屋主催で東京・新宿本店を皮切りにシカゴでアメリカ初進出を果たした後は、台湾、クアラルンプール、バンコク、バーレーンでに開催を予定している。
 開催期間中は毎日展示会場兼作業場をしている為、薫画伯のライブペイントを近くで見ることができる。「訪れた国や人と空気感を妄想の世界で表現していく、遊び心溢れた作品は開催地でしか完成できない」と薫画伯は語る。
 薫画伯は、一度断念して絵を描くのを止めていたが、3年前に行きつけのバーのマスターにプレゼントした似顔絵がきっかけに絵を描く楽しさが蘇り、脱サラをして画家活動に専念する。成り上がり画家として第2の人生を歩む。
 アングルインフォは、シカゴでの展示会を大盛況に収めた、橋本薫さんに独占インタビューをした。

― シカゴの印象はどうですか?
ファッションが個性的で私は日本では結構浮いていますが、シカゴにいるとそんな感じがしなかったです。古い建物は残っていて近代の建物も融合されている素敵な街だと感じました。人もやさしくていいですね。

― シカゴ展示会の反響はいかがでしかた?
海外で多数展示会を行っておりますが、シカゴが一番売り上げがいいです。(笑)

― シカゴのアニメファンは、日本人画家の作品は人気があるんですね。
私の告知があまり行き届いていなかったんですけど、たまたま偶然に来られた方が多くカジュアルに手にとって買って頂きました。

― 欲しいという衝動の気持ちはわかります。
こちらの本屋さんは、ジブリコーナーがあり、外国の方はそーいうのがすごく大好きのは知っていて、本はネットで購入できるけど、こういうのは弱いから、たまたまお店に入ってきた人が私の絵を見つけて、一日中絵を描いているので、私の絵を興味もって頂いております。

― 会場で絵を描いていて人の声とか気になりませんか?
全然気にならないです。細かい作業多いので家だとサボり気味になるんです。なので、人に話かけながら作業した方がはかどります。眠るに眠れないし、お腹すいたとか言ってられないし意外と展示会で描いていた方が枚数がどんどん増えていってます。アーティストさんによって違うとおもいますが、私の場合観られて育つ方です。(笑)どこの国でもやっていますが、一日中ここで座って描いていて、いつどんな出会いがあるかわからないので、休憩なしで常にいるようにしています。

― 出会いを大事にされていますね。
新宿紀伊國屋で展示会をした際、となりが新宿紀伊國屋ホールだったので、出演者である剛力彩芽さんや水谷豊さんが絵を観て買ってくださりました。一日いることで、偶然の出会いや取材の依頼があったりとかするので、そんなチャンスをいつも大事にしていますので、毎回ミラクルが起こります。

― 休まなくて疲れないんですか?
展示会中は気が張っている為、疲れないんです。1カ月に1回海外で展示会を開いているので、帰国をしたら、時差ボケとかで疲れが一気に襲ってきて、ヘドロになって一日中寝ています。

― ライブペインティングを近くで観れるのはいいですね。
大きな紙で書く書道家とは違い、描く作業は本当に地味なんですけどね…ロックの音楽を聴きながらペンを走らせてます。

展示会場風景(紀伊國屋シカゴ)

― シカゴで人気があった作品は?
日本をモチーフにした作品が気にいってくれますね。展示の作品のテーマがバラバラなので、どの国でもバラバラのテーマが好きっと言われます。皆さん絵の好みが違うので、絵を購入して下さる方に私が心理テストをするような気持ちになります。この人は、モノクロの絵を選ぶんだとか?男性は女性の絵が多いかな?とか。美人画をいつの時代も男性の方には人気ありますね。「男性が理想の女性像を選ぶ」そういう傾向がどの国にもあるような気がします。

― シカゴで制作している作品のイメージのことについて教えてください。
アメリカチックな絵、機内でみた映画や、滞在中の出来事をインスピレーションをした絵を描いてます。私は常にミラクルを信じて活動している妄想画家なんだけど、こうだったらいいなと毎日妄想しながら、おもしろいことを常に用意してます。アメリカは自由の国なので、制限なしで描けるのがいいですね。

― 購入された方にどのように楽しんでいただきたいですか?
「観ていて飽きないね」と言われるのがすごくうれしいです。楽しんで描いていることを、絵から伝わってもらえてえるように作品を仕上げています。

― 薫画伯を通して日本の文化をどのようにつたえていきたいですか?
私の絵は、日本のアニメ、漫画やタトゥーにも連想させる絵を描いているので、ちょっと日本の文化を盛り込んでいるかなと思います。15日にシカゴ日本文化センターで行う絵の教室があります。富士山に模様が入った絵を見本でマネしながら描いてもらう授業です。この教室を通じて絵を描く楽しさと日本文化を少しでも触れてもらえればなと思います。

文・写真/ Kunie Dohman (08/13/19)

シカゴで展示会に描き上げた作品(左)Love & Pleces (右)La Vie En Rose(薔薇色の人生🌹)
<プロフィール>
橋本薫(ボールペン画家)
ボールペンと紙があれば高価な画材を使わなくてもアートを楽しめることをモット―に神戸から海外で活動し自分の好きなアートを捜索し続けています。皆さんにアートを楽しんでもらえるような企画を考えていきたいです。
【Instagram】kaorunrun2.4ohashi
【Facebook】橋本薫(薫画伯)