【第113回】新型コロナウイルス禍の中で帰国する場合の留意点

 北米では、新型コロナウイルス感染者数が再び増加傾向となっており、先行きが不透明であるため、日本への帰国を検討される方もおられます。今回は、その際に留意することついて触れたいと思います。

 まず、公立小学校・中学校の場合、住民登録をすれば住所地の学校に編入学することができます。日本国籍や永住権、合法的な滞在許可があれば、帰国の理由や滞在期間なども問われません。保護者とともに生活することは必要ですが、祖父母や親族などが保護者の代理人となれば、お子さんだけで帰国し通学することもできます。

 一方、国私立小学校・中学校や高等学校では、帰国生として短期間での受け入れは認められない場合もありますので注意が必要です。帰国生とは日本にある企業や団体に勤務する保護者の海外赴任に伴い、海外に在住し帰国する児童生徒を指します。したがって、海外に住所があり、一時的に日本に滞在する場合には、帰国生としての受け入れは認められません。ただし、留学生としての受け入れは認められることはあります。その場合も、日本国籍以外の外国籍や外国の永住権があることが条件となることもあります。

 また、本帰国であっても、保護者が留学など海外赴任ではない理由で海外に在住し帰国する場合も、同様に帰国生としての受け入れは認められません。

 さらに、日本にある企業や団体に勤務する保護者の海外赴任に伴い、海外に在住し帰国する場合でも、保護者が海外に残留し、本人のみが帰国するのであれば、帰国生としての受け入れは認められないということもあります。それは、入学後は保護者の下から通学できるものという条件があるからです。ただし、保護者は海外赴任者の配偶者のみでも、祖父母など親族でも良いという場合もあります。また、寮のある学校であれば、両親とも海外に残留していても問題ありません。ただし、寮は学校によって週末は保護者の下に帰らないといけなかったり、定められた時間内の所に保護者が居住していることが条件だったりもします。しかし、ここでいう保護者も祖父母や親族または知人でも良いこともあります。

 加えて、新型コロナウイルス感染症拡大が未だ収束していない状況下ですので、帰国後の制限などにより、受験や登校時期が延びてしまうという可能性もあります。場合によっては、お子さんの非就学期間が生じたり、学年を下げなければならなかったりするようなことにもなりかねません。特に、新型コロナウイルス禍を避けて、一時的な帰国を考えておられる場合には、慎重に検討されることをお勧めします。

《執筆者》

丹羽 筆人(名古屋国際中学校・高等学校、 アドミッションオフィサー北米地域担当 )

 河合塾での指導経験を経て、米国ではCA・NY・NJ・MI州の補習校・学習塾にて指導。現在はサンディエゴ補習授業校教務主任。代表を務める「米日教育交流協議会」では、日本語・日本文化体験学習「サマーキャンプ in ぎふ」を実施。他に、河合塾海外帰国生コース北米事務所進学アドバイザー。

●お問い合わせ先:E-mail nihs@ujeec.org(名古屋国際中高)