【第125】 高校生で帰国する際の進学先の選択肢(その2)

 高校生で帰国する際には、帰国時期や帰国地域などによって学校選びが難しい場合があります。帰国生を受け入れてくれる高校が住所地から通学可能な場所にないということもあるからです。また、海外生活が長期にわたったり、海外在住中に日本語での学習に取り組んでいなかったりする場合には、入学試験や編入試験に合格することも厳しくなることもあり得ますし、入学・編入後に授業に授業についていけないという問題が起こる可能性もあります。

 そんな状況での進学先の選択肢として、前回のインターナショナルスクールに続き、通信制高校を紹介します。

◆通信制高等学校

 帰国時期や帰国地域などによって学校選びが難しい場合には、通信制高等学校を選択するという方法もあります。通信制高等学校は、一定期間の登校が必要になることもありますが、通学せず、自宅で授業が受けられます。また、登校できる教室が多数の主要都市に設置されている学校も多いので安心です。選考方法も書類選考と面接のみで、学力試験を課さない学校もあり、急な帰国で受験対策ができていない場合には助かるでしょう。また、進学指導も充実しており、進学校に匹敵する大学合格実績を上げている高校もあります。

<随時編入可能な通信制高等学校と選考方法>

・星槎国際高等学校(札幌市厚別区):心理検査、学力検査(国・数・英)、面接

・つくば開成高等学校(茨城県牛久市):面接、書類

・明蓬館高等学校(東京都品川区):書類、課題作文、面接

・代々木高等学校(東京都渋谷区):書類、面接

・わせがく高等学校(東京都新宿区):学力テスト(総合問題)、書類、面接

・クラーク記念国際高等学校 (大阪市北区):学力試験、作文、面接など

・八洲学園高等学校(大阪府堺市):実施せず

・相生学園高等学校(兵庫県相生市):書類、面接

・AIE国際高等学校(兵庫県淡路市):書類、面接

・高野山高等学校(和歌山県伊都郡):書類、面接

・つくば開成国際高等学校(沖縄県那覇市):書類

・学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校(沖縄県うるま市):ネットコース‐書類、通学コース‐書類、面接、課題作文  なお、各校の特色や入学方法等の詳細は、各校のウェブサイト等をご覧ください。

《執筆者》

丹羽 筆人(名古屋国際中学校・高等学校 アドミッションオフィサー北米地域担当 )

 河合塾での指導経験を経て、米国ではCA・NY・NJ・MI州の補習校・学習塾にて指導。現在はサンディエゴ補習授業校指導教諭。代表を務める「米日教育交流協議会」では、日本語・日本文化体験学習「サマーキャンプ in ぎふ」を実施。他に、NIC国際高等学校・名古屋商科大学アドミッションオフィサー北米地域担当、河合塾海外帰国生コース北米事務所進学アドバイザー。

●お問い合わせ先:E-mail nihs@ujeec.org(名古屋国際中高)